ドルビープロロジックIIっていいねぇ


 DSP-AX750の感想第二弾。
 基本的には今まで使っていたSONYのSTR-V828Xとの比較になるのだけど、たった5年とはいえ年代の差(※1)を感じるし、メーカー間の違いも感じる。
 年代の差は単純に対応規格の違いで、STR-V828Xはドルビーデジタル(5.1ch)、ドルビープロロジック、DTSしか対応していなかったけど、DSP-AX750はさらにドルビーデジタルEX、ドルビープロロジックドルビープロロジックII、ドルビープロロジックIIx、AAC、DTS-ES、DTS96/24、DTS NEO:6に対応している。
 その中でも今回、必須だったのが地上デジタル放送が使うAACで、これからAVアンプを買うならば必須条件になりますな。実際に使ってみて良かったのがドルビープロロジックII(※2)で、STR-V828Xのドルビープロロジック(※3)は違和感ありまくりで使えなかったけど、DSP-AX750のドルビープロロジックIIなら普通に使えます。ちなみにドルビープロロジックIIx(※4)にも対応しているけど、私はサラウンドリアスピーカが無いので試せてません・・・。
 メーカー間の違いは主に音響効果再現(※5)に出てる感じですな。おおざっぱに特徴を挙げると、STR-V828XはエフェクトかけまくりでドンシャリDSP-AX750は忠実で聴きやすくって感じかな。STR-V828Xはそれはそれで派手で好きだけど、音の定位が曖昧になりすぎて台詞が聞き取りにくかったりするんだよね。DSP-AX750はちょっと物足りないって感じはするね。もしかしたら、7.1ch構成にしないと力を発揮しないのかも・・・。STR-V828Xは無いスピーカはバーチャルスピーカで補うって発想だったからなぁ。
 使用感についてはDSP-AX750の方が良い。とりあえずYPAO(※6)が超便利。STR-V828Xは何がベストセッティングなのかわからなかったからなぁ。YPAOのおかげで、指揮者不在でバラバラだったスピーカがやっとまとまった感じ。
 あと、DSP-AX750は音量調節がデジタルボリュームだから楽だねぇ。0.5dB単位で微調整ってのは夜とか良いですョ。各セッティングが映像表示できるってのも便利ですな。ま、逆に言うとモニターにつながないとセッティングしにくいとも・・・。
 トータル的にも何にも不満がないね。優等生的なバランスの良いアンプですョ。入力端子も多いし。個人的にはとにかくドルビープロロジックIIが気に入った。普段はDVDの視聴よりも音楽を聴く方が多いもんなぁ。

※1:STR-V828Xは1999年発売、DSP-AX750は2004年発売。
※2:2ch(ステレオ)入力を5.1chに変換して再生する技術。フロントとサラウンドがステレオ、センターがモノラル。
※3:2ch(ステレオ)入力を4.1chに変換して再生する技術。フロントがステレオ、センターとサラウンドがモノラル。
※4:2ch(ステレオ)入力を7.1chに変換して再生する技術。フロントとサラウンドとリアがステレオ、センターがモノラル。
※5:単純に「DSP」って表現にしようと思ったけど曖昧なのでこの言葉を選んでます。
※6:自動音場補正機能。DSP-AX750のYPAOは、スピーカの接続状態確認、リスニングポジションから各スピーカとの距離の自動測定、各スピーカの適正音量バランスを自動的に行う。現行機種のYPAOは各スピーカの特性に合わせたEQも自動設定する。