ONKYO A-1E Ver.2
どどーんっ!
以前、行ったオーディオショップ店長が、ピュアオーディオ環境を実現するにはAVアンプではなく、ピュアなオーディオ専用アンプが必要だ!なんて言ってたことが気になって、ふらふらとオーディオ系Webページを見ていたら、たまたま、このWebページをハケーンして、「いろんなアンプがあったんねー」なんて各メーカーのアンプを見てて、こいつに出会ってしまった。
そのスタイリッシュで国産らしくない見た目もさることながら、"量より質"を追求した設計思想が素晴らしいっ!パワーアンプにセレクタとボリュームをつけただけのような、思い切ったシンプルさもGood!!こりゃもう、ある意味、一目惚れですな。
だらだら書きつづるとしまりのない文章(いつもだけど)になってしまうので、ジャンルに別けてレビューを<Diaryじゃねーのか。
古くも新しくもないデザインがよい。国産ぽくなく、欧州メーカーのデザインのよう。他の機器がゴールドなので、マッチングが悪いのが玉に瑕か。
触れてみると、そのソリッド感に感動。見た目はコンパクトで軽そう(シルバーなので)なんだけど、持ち上げると重い(9.3kg)。私はそんなのが大好きです(笑)。全面にかなりの厚みのアルミを使用していて、コストのかけ方が尋常じゃないっすな。
背面のピンプラグ端子が全てが真鍮削りだしのいかにも高品質なものなので、見てるだけでもよだれが出そう(爆)。感心したのは、そのピンプラグ端子の固定方法。普通、1~2ペアのピンプラグ端子を1つのネジで背面パネルに固定してるもんだけど、このアンプは1ペアのピンプラグ端子を2つのネジで固定してるんすよっ!例外なく、背面パネルも分厚い板なので、その取付強度はすんごいですワ。
スピーカー端子はドイツのWBT社製だそうで、凄く作りが良さそう。私はバナナプラグ派だけど、この端子ならスピーカーケーブルを直接接続した方が音質的には良さそう。
ボリュームやセレクトスイッチの感触も良くて、スゴイ剛性感<どちらもフルメタル。ボリュームは、遊びが少なくて扱いやすいですな。中古だけど、ガリ音なんざありません。
ちょっと不満というか、不安なのが電源スイッチとLINE出力切換スイッチで、一般的な押しボタンじゃなくてトグルスイッチなんですな。引っかけたりしたら壊れちゃいそう(折れちゃう)で・・・。まぁ、デザイン的にはおもしろいと思うけど。
■音 -JAZZ編-
個人的にリファレンス(評価の基準)としているCD、Art Pepperの『Art Pepper meets The Rhythm Section』(xrcd24版)を聴いてみた。
もう出だしのドラム&ベースから違う。AVアンプ(YAMAHA DSP-AX750)だと、サックスは良いとしても、ドラム&ベースはどうも立体感が乏しい感じがしていたのだけど、このアンプでは生っぽくてArt Pepperのサックスと調和してくれてるような感じ。Art Pepperの息遣いもよりリアルさが増してる。
驚いたのがBill Evansの『Interplay』(K2HD版)の一曲目『You and the Night and the Music』。全くとは言わないけども、AVアンプで聴いていたときとはかなり違って聞こえるんす。5人がちゃんと見えてくるというかなんというか・・・。
■音 -ポップス編-
MISIAの『Kiss in the sky』から何曲かかいつまんで聴いてみた。
元々、スピーカー(iQ3)が女性ボーカルを得意としてたので、その点はさらに質が上がった感じ。驚いたのは低音で、ものすごく締まった音なんす。
あと、以前はiQ3は低音が出ないなんて思ってたけど、そんなことはない。ちゃんと出ます。しかも超良質な音で。ただし、ガンガンな泥臭い低音が好みな人はいやがるかも。切れ味抜群だけど、コクがちょーっと足りないかも。
次いで、宇多田ヒカルの『EXODUS』からも何曲か。
やはりMISIAと同じ印象かなぁ。凄く澄んでて綺麗なんだけど、音の分離が良すぎて好みが別れそう。私には好みな音だけど。
そして、かなり聞き慣れた曲をってことで、CHAGE and ASKAの『Yin & Yang』から『WAY』を。
やはりタイトな低音がたまりませんな。そのタイトな低音プラス奥深い低音が心地よい。ASKAの歌声も生声のごとし。改めて『WAY』が好きになりました。
■音 -クラシック-
まずは『image 3』から『TAKUMI/匠』を<クラシックか?
聴き始めは大差ないって思ったんだけども、耳を澄ますとなんだか聞いたことがない音が聞こえるんす<スネアドラムかな。この音って曲の後半でしか鳴っていないんだと思ってた(汗)。まぁ、今まで気づかなかっただけとも言えるけど・・・。
そんで、急遽、avexの『100曲クラシック』というクラシックの曲が100曲も入ったアルバムを買ってきて聴いてみたのだけど、どれもこれもそつなくこなしますな。ピアノからオーケストラ、オペラ、もうなんでもござれ。今まではどっちかつーと音数の多い曲は、どうも鳴らしきれていない印象があったんだけど、このアンプなら十分許容できるっぽい。例えオーケストラでも定位感が揺るぎないのが凄いところ。
■音 -ロック-
この"ロック"ってジャンルが一番困る。なんたって、私があまり聴かないので・・・。
ロックって言って良いのか分からんけど、とりあえず、T-Squareの『Truth』のバリエーションを集めたオムニバスアルバムの『TRUTH ~20th ANNIVERSARY~』を聴いてみた。
ちょっとパンチが足りないけども、おおむね良好。何となくおとなしく感じるのは音量をあまり上げなかったからかもしれない。シンセの澄んだ音は素晴らしい。やはり、もうちょっと泥臭さがあっても良いのかも。
残念ながらCDは持っていなかったので、MDでの再生になったけども、X JAPANの『X JAPAN BEST ~FAN'S SELECTION~』も聴いてみた。
基本的にはボーカル(Toshi)が際だつ感じ。ただ、残念というか、仕方ないというか、スタジオ録音の曲は、まんまスタジオで演奏&歌ってますって感じが伝わってしまうので違和感がありますなぁ。ライブ音源ならば問題ないのだけどね。
■音 -総評-
ざっくりとした印象としてはフラットな特性で広いダイナミックレンジと高いS/N比。ソースの良し悪しがハッキリ出てしまう傾向があるので、録音品質が悪かったり、演奏もしくは歌唱力がよろしくなかったりすると、それまでも忠実に表現してしまうのが痛い。
また、音量が小さくても大きくても情報量が多く解像感の高い感じは変わらないのだけど、音の広がりは音量が大きければ大きいほど大きくなり、音量が小さければ2つのスピーカーの間で箱庭的な演奏をしている感覚になる。
比較論だけども、AVアンプよりも若干、高音が強めかな。ただ、どこのWebページだったか忘れたけどYAMAHAはおとなしめだって聞いたことがあったので何とも言えませんな。
■雑感
5時間くらい連続稼働させていたのだけど、結構、発熱する。A級アンプ(たぶん)なので仕方ないのだけど、予想以上に高熱になる感じ。特にトランスが発した熱がフロントパネルまで伝わってるのにはちょっと驚いた。コンパクトなだけに、もしかしたら全体で放熱する設計?
あと、これは覚悟していたことなんだけど、音量調整がリモコンでできないのは不便ネ(大汗)。ソースによって録音レベルがまちまちだったりするので、その都度アンプまで足を運ばないといけないのが面倒だねぇ。ポジティブに考えれば、それが趣があって良いとも言えるけど。
実は購入検討の際にこだわったのがヘッドフォン端子の有無で、現行の『A-1VL』にはヘッドフォン端子が無く、『A-1E Ver2』にはあるってのが意外と大きかった。そのヘッドフォン端子の音質は、んまぁ、普通より良いというレベルかな。ヘッドフォン出力については弟に判断してもらわないとわからんです。
とりあえず、持っているCD&MDを片っ端から聴きお直したいっ。あと、インターコネクトケーブル(CD/MDプレイヤーからアンプまでのアナログ音声ケーブル)は構成を再考したい。だいぶAVアンプ特性が違うしね。