下水道整備の是非

 東日本大震災(東北関東大震災)によって、被災地の下水道が機能しなくなり、汚水の処理が問題化しています。
 これは震源地に近いところに限った話ではなく、千葉県の浦安市など、液状化現象の影響を受けた地域でも発生している問題です。

 なんで急にこんなことを言い出したか?ですが、ちょうど我が家の前の道路で下水道埋設工事をしているからなんです。工事が終わったら、一応、我が家も接続しなければなりませんが、被災地の現状を見ると、とてもそんな気になれません。

 ましてや、沼津市に関連する下水道の浄化プラントはほとんどが災害時に使えなくなりそうな感じなんですよねぇ。
 中部浄化プラントは沼津港にあって思いっきり津波の被害を受けそうですし、狩野川西部浄化センターは元沼地にあるから液状化の影響ありそうですし、南部浄化センターは一応高台ですが入り江にあってまわりが海です・・・。
 住宅街に作れないってのは理解できますが、ちょっと考えが甘いような・・・。

 災害発生後のライフラインで、意外と困るのは下水だと思うんですよね。上水道が使えない場合は飲料水の配給が可能ですが、下水道が使えない場合、汚水を各家庭でためて処理場(←被災してなければ)で処理ってことになるので、被害が大きいと運搬面などでなかなか難しいと思います。衛生面でも悪影響がありそうですし。

 対して合併浄化槽の場合、単独で使えるので浄化槽&配管が健全であれば災害後すぐに使えます<ただし、浄化槽に空気を送り込むポンプを動かすのに電気は必要。下水道と同じように、地震で配管が壊れてしまう可能性もありますが、壊れたとしても敷地内の範囲なので下水道ほど復旧に時間はかからないでしょう。

 昔はどうだったのかはよく知らないですが、最近の合併浄化槽と下水処理場の浄化性能は大差無いそうです。それだったら、わざわざ災害に弱い下水道を高い費用をかけて導入しないで、単独浄化槽から合併浄化槽への変更を推した方が良いんじゃないですかね。

 なんだか、あべこべなんですよね。行政は。