結局、WE16GA

Canon IXY DIGITAL 60 自宅

 今までスピーカーケーブルは、ortofonの『SPK-3900Q Silver』(1.5m×2)をバイワイヤリング接続していたのだけど、先週末にシングル接続に変えてみた。
 左右とも25cmほど切り落として、トゥイーターとウーファーを繋ぐジャンパケーブルとして使用。アンプとの接続もジャンパケーブルも4芯の内、2芯をプラス側、もう2芯をマイナス側に接続。
 理論上は、シングル接続の方が導体が2倍になるだけに導体抵抗が減って、ダンピングファクタが大きくなるはずで、また、4芯構造として使うことになるので、若干はノイズに強くなるはず。
 んが、しかし。実際に聴いてみると大差ない。感覚的なものだけど、すこーし押し出しが強くなったかも。また、音離れ(※)が悪くなってロック向き(?)な傾向になったかなぁ。
 そもそも、音離れに関してはアンプをYAMAHADSP-AX750』からONKYO『A-1E Ver.2』に変えたときに、すこーし悪くなった感じはしてた。一概に音離れが悪いことが嫌だというわけじゃないけど程度にもよるわけで、今回、さらに音離れが悪くなったのは想定外。
 なんだか理由は良くわからんけど、結果だけみると導体抵抗が小さい方が音離れが良いってことになる。それとも、もともと、このスピーカーケーブルはこういう特性なんだろうか。
 とりあえず、このまま突き進むと大きく道に迷いそうなので、ネットで評判がすこぶる良いWestern Electronic『WE16GA』を試してみようかと有名なPRO CABLEで購入してみた。
 このショップのオーナーは、なかなか興味深いことを色々主張してはいるのだけど、結局のところ理論的な裏付けが無いのでイマイチ信頼できない。んが、『WE16GA』自体は確かにいろいろな人が高評価していて、私のようにPRO CABLEの主張に懐疑的な人でも『WE16GA』は高評価している人もいる。
 『WE16GA』の特性は極めてフラットらしいので、これで『SPK-3900Q Silver』と違いがなかったら、ケーブル以外を見直さなきゃイカン。まぁ、機器を買い換える予算はないのでセッティングで対処ってことになるだろうけど・・・。

 というわけで、早速、スピーカーケーブルを『WE16GA』に変更。
 『WE16GA』をバイワイヤリング接続するのは、良質な音質は得られないという情報を得たのでシングル接続。もちろんジャンパーケーブルも『WE16GA』を使用。スピーカーからアンプまでの配線長は約175cmとなった。
 まずはリファレンスCDの『ART PEPPER MEETS THE RHYTHM SECTION (xrcd24盤)』(VICJ-61039)』(xrcd24盤)を試聴。
 低域のボリューム感が若干、減少。その代わりというわけじゃないとおもうけど、中高域がスッキリとして音の立体感が増した感じ。高域のきつさも軽減されたと思う。結果的には今までがフラットじゃなかったような感じ。ただ、悪くないけどJAZZとしては低域にもうちょっとパワフルさがあっても良いかなぁ、と。
 続いて『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番/リスト:ピアノ協奏曲第1番(xrcd24盤)』(JM-XR24024)
 驚いたのが、このCDアルバム。音像がだいぶ違う。『SPK-3900Q Silver』の時も、そこそこ奥行き感があったけど、『WE16GA』はさらにはっきりと奥行き感があり、立体感がぐんと増してる感じ。また、1音1音が繊細に表現されていて、粒が立っている感じ。炭火かまどで炊いた炊きたてご飯のようだっ<抽象的すぎ。
 続いて、『CHAGE and ASKA 25th Anniversary Special チャゲ&飛鳥 熱風コンサート』(PCM)を。
 やはり立体感が増してるかな。音離れも良いので、2chとは思えない臨場感が素晴らしいね。もう少し低域が派手な方がポップスには合うかと。

 ほぼ、『SPK-3900Q Silver』を上回っている感がある『WE16GA』だけど、比較的に小音量がやや苦手かと。小音量時に音質を求めすぎるのもなんだけど、小音量に絞ると低域が不足してしまい、悪く言うと音が痩せてるように聞こえてしまう。
 まぁ、これはアンプ(A-1E Ver.2)の特性もあるんだろうかと。『SPK-3900Q Silver』と『WE16GA』じゃ、見た目からも導体抵抗値が違うことがわかるからねぇ<『WE16GA』は細い!A-1E Ver.2は小音量時にダンピングファクタが落ちるのかもしれないなぁ。全くの予想だけど。

※音がスピーカーから出ていないような感覚が強いほど音離れが良いと言うらしい。